【2022年1歳募集馬の馬体評価】
東京サラブレッドクラブ
今回は、東京サラブレッドクラブの『2022年1歳募集馬（21年産募集馬）』の馬体評価です！
今回は第４回となります。前回の記事はこちら。
総合評価をイッキ見するならこちらから！
サンダーカップ21
『サンダーカップ21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
以下の項目を診断し、総合評価をつけています。
診断の根拠については馬体診断講座をご参照ください！
馬体評価
『サンダーカップ21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：ダートの方が得意
距離適性：短距離
能力：★★★★★★☆☆☆☆
丈夫さ：★★★☆☆
馬体評価の根拠
『サンダーカップ21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は55.3度。
繋ぎが立ち気味のため、芝では力を発揮できないおそれがあります。
一方、尻の形は”斜尻”で持続的な脚を使うのが苦手なため、脚質的には芝の方が向きそうです。
総合的に見て、馬場適性はダートの方が得意と判断します。
距離適性
太く短い首が特徴的な馬体です。
力強い首の使いと、振りの小さい重心移動で優れた加速力を示唆しています。
あわせて、”斜尻”も短距離適性を強化します。
他、肩の角度は51.8度でほぼ中央値、体高と体長も等しく、適性に影響はなさそうです。
総合的に見て、距離適性は短距離と判断します。
能力
胸の広さは50.6度。優秀です。
前腕は管の長さの1.62倍。かなり優秀です。
腹のラインは背のラインの1.49倍。優秀です。
後肢の割合は33.2％。及第点です。
総合的に見て、能力はまずまず優秀と判断できます。
リスク
繋ぎが立っていて、角度はギリギリ適正範囲外のため球節周りの靱帯へのダメージ・手根骨や指骨などの骨折リスクがあります。
あわせて、”斜尻”は高出力の推進を得る代価として傷みやすい特徴を持ちます。
また、左後肢に見られる”肢部白斑”は、皮膚炎のトラブルを抱える可能性もあります。
蹄は見えないので考慮しませんが、おそらく左後肢は”一部白蹄”だと思います。
白蹄は角質が柔らかいため、落鉄や蹄疾患などが起きやすい特徴です。
総合的に見て、リスクは中程度と見ます。
ドライヴンスノー21
『ドライヴンスノー21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
馬体評価
『ドライヴンスノー21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：不問
距離適性：中～長距離
能力：★★★★★★★★☆☆
丈夫さ：★★★★☆
馬体評価の根拠
『ドライヴンスノー21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は51.1度。
適性角度内で馬場不問の走りに期待できます。
尻の形は”正尻”で適正に影響はありません。
総合的に見て、馬場適性は不問と判断します。
距離適性
肩の角度は47.3度で、少し寝ています。
ストライドが大きな走りに繋がり、長距離で有利な特徴です。
また、体長よりも体高の方が長く、高重心な馬体からも長距離適性の高さがうかがえます。
首差しは平均的で、尻の形も”正尻”で、これらは適性に影響はなさそうです。
総合的に見て、中～長距離に適性がありそうです。
能力
胸の広さは54.1度。かなり優秀です。
前腕は管の長さの1.77倍。かなり優秀です。
腹のラインは背のラインの1.55倍。かなり優秀です。
後肢の割合は33.8％。まずまず優秀です。
総合的に見て、能力はかなり優秀であると判断できます。
リスク
骨折などの重大な怪我に繋がるリスクとなる特徴は見られません。
ただ、四肢に見られる”肢部白斑”と”白蹄”は、皮膚炎や蹄のトラブルを抱える可能性もあります。
白蹄は角質が柔らかいため、落鉄なども起きやすい特徴です。
リスクは小さいと言えるでしょう。
サンタフェチーフ21
『サンタフェチーフ21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
馬体評価
『サンタフェチーフ21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：ダートの方が得意
距離適性：中～長距離
能力：★★★★★★★☆☆☆
丈夫さ：★★★★★
馬体評価の根拠
『サンタフェチーフ21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は59.6度。
立ち繋ぎのため、芝では力を発揮できないおそれがあります。
尻の形は”正尻”で適性に影響はありません。
総合的に見て、馬場適性はダートの方が得意と判断します。
距離適性
長距離に有利な、長くスラっとした首をしています。
また、やや体高の方が長い高重心のばたいで、控えめに長距離適性を示唆しています。
肩の角度は51.7度で中央値に近く、尻の形も”正尻”で適性に影響はありません。
総合的に見て、中～長距離向きの馬体であると言えます。
能力
胸の広さは54.5度。かなり優秀です。
前腕は管の長さの1.65倍。かなり優秀です。
腹のラインは背のラインの1.47倍。優秀です。
後肢の割合は33.1％。及第点です。
総合的に見て、能力は優秀と判断できます。
リスク
骨折などの重大な怪我に繋がるリスクとなる特徴は見られません。
丈夫な馬体であると言えるでしょう。
シアードラマ21
『シアードラマ21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
馬体評価
『シアードラマ21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：不問（芝の方が得意）
距離適性：短～中距離（～2400ｍ）
能力：★★★★★★☆☆☆☆
丈夫さ：★★☆☆☆
馬体評価の根拠
『シアードラマ21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は52.7度。
適性角度内で馬場不問の走りに期待できます。
尻の形は”斜尻”で瞬発力に長けた走りで、脚質的には芝の方が向きそうです。
総合的に見て、馬場適性は不問（芝の方が得意）と判断します。
距離適性
首差しは平均的、体長と体高も差はなく、肩の角度も51.7度で、いずれも適性を示唆するものではありません。
全体的にバランスが取れている馬体ですね。
距離適性を強いて見出すなら、斜尻である点を取り上げて”長距離向きではない”という判断は下せそうです。
能力
胸の広さは52.8度。かなり優秀です。
前腕は管の長さの1.55倍。優秀です。
腹のラインは背のラインの1.44倍。まずまず優秀です。
後肢の割合は34.0％。まずまず優秀です。
総合的に見て、能力はまずまず優秀と判断できます。
リスク
わずかに弓脚の傾向があります。
程度は小さいため、他部位の美点を優先して良いと思いますが、馬体が大きくなる場合はリスクも大きくなる可能性があります。
リスクを可能な限り避けたいと考える方にはオススメできません。
リスクはやや高いと言えるでしょう。
アストライア21
『アストライア21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
馬体評価
『アストライア21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：不問（ダートの方が得意）
距離適性：1400～長距離
能力：★★★★★★★☆☆☆
丈夫さ：★★☆☆☆
馬体評価の根拠
『アストライア21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は53.8度。
やや立ち気味ですが、適性角度内で馬場不問の走りに期待できます。
尻の形は”やや平行尻”で持続力に長ける反面、瞬発力に劣るため脚質的にダートに向く傾向があります。
総合的に見て、馬場適性は不問（ダートの方が得意）と判断します。
距離適性
首がやや長め、尻の形も”やや平行尻”で、長距離適性を控えめに示唆しています。
一方、肩の角度は52.8度で立ち気味のため、小さく短距離適性を示唆しています。
長短混在の馬体ですが、いずれの特徴も適性を強く示唆するものではありません。
総合的に見て、距離適性は不問（長距離寄り）と判断します。
能力
胸の広さは52.3度。かなり優秀です。
前腕は管の長さの1.66倍。かなり優秀です。
腹のラインは背のラインの1.4倍。まずまず優秀です。
後肢の割合は34.5％。優秀です。
総合的に見て、能力は優秀と判断できます。
リスク
わずかに弓脚の傾向があります。
程度は小さいため、他部位の美点を優先して良いと思いますが、馬体が大きくなる場合はリスクも大きくなる可能性があります。
リスクを可能な限り避けたいと考える方にはオススメできません。
また、両後肢に見られる”肢部白斑”と”一部白蹄”は、皮膚炎や蹄のトラブルを抱える可能性もあります。
白蹄は角質が柔らかいため、落鉄なども起きやすい特徴です。
リスクはやや高いと言えるでしょう。
レッツサッチャー21
『レッツサッチャー21』の馬体を診断していきます。
参考にした馬体写真はこちら。
馬体評価
『レッツサッチャー21』の馬体評価はこの通りとなりました。
馬場適性：ダートの方が得意
距離適性：短～中距離（～2400ｍ）
能力：★★★★★★★☆☆☆
丈夫さ：★★★★☆
馬体評価の根拠
『レッツサッチャー21』の馬体評価の根拠は以下の通りです。
馬場適性
繋ぎの角度は55度。
適正角度内ですが、立ち気味で芝ではグリップ力が足らず滑ってしまう可能性があります。
尻の形は”やや斜尻”で瞬発力に長けた走りで、脚質的には芝の方が向きそうです。
総合的に見て、馬場適性はダートの方が得意と判断します。
距離適性
首差しは平均的、体長と体高も差はなく、肩の角度も51.4度で、いずれも適性を示唆するものではありません。
全体的にバランスが取れている馬体ですね。
距離適性を強いて見出すなら、斜尻である点を取り上げて”長距離向きではない”という判断は下せそうです。
能力
胸の広さは58.8度。かなり優秀です。
前腕は管の長さの1.8倍。かなり優秀です。
腹のラインは背のラインの1.37倍。及第点です。
後肢の割合は34.2％。優秀です。
総合的に見て、能力は優秀と判断できます。
リスク
骨折などの重大な怪我に繋がるリスクとなる特徴は見られません。
ただ、”斜尻”は高出力の推進を得る代価として傷みやすい特徴を持ちます。
また、右後肢に”肢部白斑”を持つため、皮膚炎などのトラブルを抱える可能性もあります。
蹄は見えないので考慮しませんが、おそらく”一部白蹄”だと思います。
白蹄は角質が柔らかいため、落鉄なども起きやすい特徴です。
総合的に見て、リスクは小さいと見ます。
まとめ
以上で、東京サラブレッドクラブの『2022年度募集馬（21年産募集馬）』の馬体評価・第４回は終わりとなります。
今回６頭を診断した結果、オススメは
『ドライヴンスノー21』
次点で
『サンタフェチーフ21』
『レッツサッチャー21』
という結果になりました。
この記事が、皆さまの素敵な『POG/一口馬主クラブ』ライフの一助となれば大変光栄です。
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