
こんにちは、おウマです。
今回は馬体診断講座9回目『適性の一致』についてです!

これまでの馬体診断をフル活用する方法を紹介します。

POG指名や一口馬主の出資馬で悩んでるひとは要チェックだよ!
『適性の一致』を見れば穴馬を見つけられる!
『馬体診断講座』9回目の今回は、これまでの馬体診断で導き出した適性を、それぞれ比較することで競走能力の優劣を探る方法を紹介します。
この記事を読めば、あなたのPOG指名馬や一口馬主での出資馬が、活躍できるか否かを探ることができるだけでなく、安くて走る馬を見つけるチャンスも増やすことができます。
馬体写真と歩様動画があれば、誰でも簡単に実践できる診断方法なので、是非最後までご覧ください。
『適性の一致』の概要
オススメ記事



馬体から推察する適性の一致
これまで紹介してきた馬体診断の方法のように、馬体の特徴には、馬場や距離の適性を推しはかることができるものがあります。
例えば、繋ぎの寝起きは芝かダートのどちらを得意とするかの指標となり、肩の寝起きは適性距離の長短を予測することに役立ちます。
これは逆算的に考えることもでき、『こういう舞台で活躍する馬が欲しい』と思えばその舞台に適性のある特徴を持つ馬を探せば良いことになります。
ただ、そういう馬体診断をする際に気をつけないといけないことがあります。
『馬体から推察する適性の一致』の重要性
逆算で馬を選ぶ際に気を付けなければならないこと、それは『適性の不一致』です。
例えば『ダートの短距離でコツコツと丈夫に稼いでくれる馬が欲しい』と思い、首は太く短く、馬体重心は低く、トモ幅がスゴいムキムキな典型的なダート馬に見える馬を選んだとします。
しかし、その美点に目を奪われて肩も繋ぎも寝ていることを見落としていた場合、短距離で戦うにはストライドが大きすぎ、繋ぎも沈んでしまうので直線のパワー不足に泣くという事態に陥ります。
では距離を延ばそう、芝に変えようと思っても、他の部位はダート短距離に適した馬体ですから、結局どっちつかずで勝ち上がることが出来なかった、ということは往々にしてあることです。
それぞれの特徴が示す適性が合致していないとき、美点が美点である所以を失い、いわゆるパンチが足りない馬になるリスクがあります。
逆にさほど特筆すべき美点がなくても、それぞれの特徴が示す適性が合致していれば、見た目以上、お値段以上の活躍を見せてくれることもあります。
『馬体から推察する適性の一致』の見方
下表は、これまでの馬体診断で紹介してきた、馬体の特徴から推察できる適性の一覧です。
長距離 | 短距離 | 芝 | ダート | 加点 | 減点 | |
第一印象 | ひょろっとしている | ガッチリしている | 良い | 悪い | ||
繋ぎの角度 | 寝ている | 立っている | ||||
肩の角度 | 寝ている | 立っている | ||||
胸の広さ | 広い | 狭い | ||||
前腕と管の比 | 前腕長い | 管長い | ||||
トモの大きさ | 大きい | 小さい | ||||
前肢の軸 | 膝被り | 弓脚 | ||||
背と腹のライン | 長躯短背 | 長躯短背でない | ||||
肢部白斑 | 白斑・白蹄なし | |||||
尻の形 | 水平尻 | 斜尻 | 水平尻 | |||
重心の高低 | 高い | 低い | ||||
首の長さと太さ | 細い長い | 太い短い | 長い太い | |||
繋ぎの柔軟性 | 柔らかい | 硬い | 繋ぎが立っているのに柔らかい | 繋ぎが寝ているのに硬い | ||
前から見た歩様 | 正肢勢 | |||||
首の使い方 | 上手 | 下手 | ||||
骨盤のブレ | ブレない | ブレる | ||||
トモの肢勢 | 広踏 | 広踏 |
首が細くて長い馬であれば、その他の特徴も一般的か長距離適性を示すもので一致していることが重要です。
芝馬
■短距離
第一印象:ガッチリ
繋ぎ:寝ていて柔らかい
肩:立っている
尻:斜尻
重心:低い
首:太く短い
■長距離
第一印象:ひょろっと
繋ぎ:寝ていて柔らかい
肩:寝ている
尻:水平尻
重心:高い
首:細く長い
ダート馬
■短距離
第一印象:ガッチリ
繋ぎ:立っていて硬い
肩:立っている
尻:斜尻
重心:低い
首:太く短い
■長距離
第一印象:ひょろっと
繋ぎ:立っていて硬い
肩:寝ている
尻:水平尻
重心:高い
首:細く長い
もちろん、全ての論理的な選考をぶち壊すような活躍を見せる怪物もいるので、一概には言えない部分ですが、能力に乏しい馬に出資する確率を少しでも下げることには役立ちます。
ちなみに、芝ダートの適性を示す特徴が少ないことからも分かるように、馬体写真や募集動画を用いた馬体診断のみで、その馬の馬場適性を見抜くことは至難の業です。
母系の特徴や種馬などの複合的な側面から推察するしかありません。
明らかな短距離ダート馬というのは早い段階で分かりますが、その他はトレセン等で本格的に追い切ってみないと分からないというのが本音で、募集段階で適正に言及しているものは、その多くが希望的な推察の域を出ないものです。
まとめ
この記事では、走る馬に出会うために必要な『適性の一致』について解説しました。
記事の内容を簡単にまとめると
馬体診断でそれぞれの特徴から読み取った適性が
【合致していないとき】
美点が美点である所以を失い、パンチが足りない馬になります
【合致している時】
さほど特筆すべき美点がなくても、見た目以上、お値段以上の活躍を見せてくれます
9回にわたってお送りしてきた『馬体診断講座』も、今回ですべてのカリキュラムが終了となります。
この後は、アーモンドアイやデアリングタクトといった、G1級の名馬たちの馬体診断を公開する『名馬の馬体診断』シリーズに続きます。
是非、そちらも読んでいただき、より理解を深めていただけると幸いです。
最後に、この記事を最初に読んだ方のために、『馬体診断講座』で解説している馬の見方の記事一覧を載せています。
すべて読破いただければ、簡単に馬体診断ができるようになるようにカリキュラムを組んでいますので、是非ひとつひとつ読んでいただければ幸いです。
すでに独自の馬体診断理論をお持ちの方は、気になる項目があればクリックすることで対象の記事を読むことができますので、新しい知識や視点をピックアップしていってください。

『馬体診断講座』の一覧はこちらからどうぞ!